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藤村隆史論文ヒッチコック・ホークス主義

ヒッチコック帽子表


巻き込まれ運動の主人公が帽子を脱ぐ作品の題名を
で塗る

●「快楽の園」(1925 )男たちが帽子を脱ぐ。

●「下り坂」(1927)学生アイヴァ・ノヴェロの父親が親友ロビン・アーヴィンの妹に脱ぐ。雑貨屋へ入ったときノヴェロとアーヴィンが脱ぐ。

●「リング」(1927) イアン・ハンターがリリアン・ホール=デイヴィスとの初対面などで脱ぐ。カール・ブリッスンは前哨戦後のパーティで帽子を被り家へ入ると脱いでいる。

●「農夫の妻」(1928)農場主ジェイムスン・トーマス①馬から一番目の女が降りたとき②二番目の女の家に入ってきた時③酒場の女にそれぞれ帽子を脱いでいる。

●「シャンパン」(1928)恋人のジーン・バーディンがパンをこねているベティ・ボルファーの部屋に入ったとき帽子を脱ぐ。

●「マンクスマン」(1928)二階の窓から顔を出した娘アニー・オンドラにカール・ブリッスンが帽子を脱ぐ。マルコム・キーンが酒場でブリッソンの死の知らせを聞くとき帽子を脱ぐ。

●「ゆすり」(1929ジョン・ロングデンの同僚の刑事が映画冒頭アニー・オンドラに対して帽子を脱ぐ。映画に出演しているヒッチコックは子供に帽子のつばを下げられて怒る。ゆすり屋ドナルド・カールスロップはアニー・オンドラの母親サラ・オールグッドに対して帽子を脱ぐ。

●「殺人!」(1930) 巡査の家の前で夫婦との別れ際ハーバート・マーシャルが帽子を脱ぐ。巡査の家の部屋に入って来る時エドワード・チャップマンが帽子を脱ぐ、

●「スキンゲーム」(1931)男たちは家の中に入ると帽子を脱ぐ。冒頭、車の青年が馬に乗っている娘に帽子を脱ぐ。父親が競り市の前で帽子を脱ぐ。

「暗殺者の家」(1934)敵の狙撃手フランク・ヴォスパーが歯医者に入る時帽子を脱ぐ。レスリー・バンクスとヒュー・ウエイクフィールドが教会に入る時帽子を脱ぐ。

●「間諜最後の日」①ジョン・ギールグッド パーシー・マーモントに帽子のひさしに手を触れて挨拶する。マデリーン・キャロルにキスをする時帽子を脱ぐ。キャロルと駅の柵を隔てて再会してキスする時帽子を脱ぐ②ピーター・ローレ 教会で帽子を脱ぐ。祭りのテーブルに就くとき帽子を脱ぐ③ロバート・ヤング 終盤ホテルのロビーでキャロルと会った時帽子を脱ぐ。

●「サボタージュ」(1936)オスカー・ホモルカは家に入る時帽子を脱ぐ。刑事ジョン・ロダーはシルヴィア・シドニーに対して一度帽子を脱ぐ(オスカー・ホモルカは破壊活動をするスキル運動の「初犯」)

●「第3逃亡者」(1937)浮浪者エドワード・リグビーがホテルでノヴァ・ピルビームに会って帽子を脱ぐ。またレストランに入ったとき帽子を脱ぐ。

●「巌窟の野獣」(1939)貴族のチャールズ・ロートンがモーリン・オハラに会った時に帽子を脱ぐ。

●「レベッカ」(1940)貴族のローレンス・オリヴィエがレストランの個室で帽子を脱ぐ。よく帽子は持っている。

「海外特派員」(1940)  ジョエル・マックリーの帽子の変遷 ①船でなくす ②汽車では既に帽子を補充しているがその後買い替える。③タクシーで忘れる。④風車の傍で風に飛ばされる。⑤ホテルを出るときかぶっているがラレイン・デイの家で脱ぐ。またオランダの暗殺現場となる階段で夫人につばに手を当てて挨拶する(帽子のつばに手を当てることが身に染みついた運動とするならばこのシーンも含まれる)

●「スミス夫妻」(1941)弁護士で夫のロバート・モンゴメリーが事務所に入ってきた時2回帽子を脱ぐ。レストランでも帽子を脱ぐ。

●「断崖」(1941)遊び人の夫ケーリー・グラント 序盤みんなで写真を撮るシーンで女性たちが現れた時と去ってゆくときに帽子のひさしを触る。

●「疑惑の影」(1943) 犯罪者ジョセフ・コットン 姉のパトリシア・コリンジと再会した時帽子を脱ぐ。銀行で未亡人に会った時帽子を脱ぐ。汽車のホームで見送りの人々に帽子を脱ぐ。刑事マクドナルド・ケリー テレサ・ライトに初めて会った時帽子を脱ぐ。中盤、教会から出て来たテレサ・ライトに帽子を脱ぐ。

●「白い恐怖」(1945)ホテルの探偵はバーグマンの横で帽子を脱ぐ。刑事たちも家に入ると帽子を脱ぐ。グレゴリー・ペックは帽子を脱ぐ動作はしない。

●「汚名」(1946)FBIケーリー・グラント 一度目のベンチでバーグマンとの会話の別れ際に帽子を脱ぐ。自宅に帰宅した時に敵スパイのクロード・レインズが帽子を脱ぐ。

●「パラダイン夫人の恋」(1947) 弁護士グレゴリー・ペックが被告人アリダ・ヴァリとの初対面では既に帽子を脱いでいる。田舎の屋敷に入ったとき帽子を脱ぐ。弁護士チャールズ・コバーン アリダ・ヴァリとの初対面の警察で帽子を脱ぐ。

●「山羊座のもとに」(1949) ジョセフ・コットン 帽子をかぶっているが脱がない。貴族のマイケル・ワイルディングは脱ぐ。

●「舞台恐怖症」(1950役者ジェーン・ワイマン 帰宅時に帽子を脱ぐ。ワイマンの父親アステア・シムは妻の家で刑事に会ったとき他何度か帽子を脱ぐ。

●「私は告白する」(1952) 神父のモンゴメリー・クリフトは帽子をかぶらない。回想の芝生のシーンではかぶっている。カール・マルデンはラストシーンで帽子を脱ぐ。

●「ダイヤルMを廻せ!」(1954) 犯罪者レイ・ミランド かぶらない。刑事ジョン・ウィリアムズ 来訪時に二度帽子を脱ぐ。愛人ロバート・カミングス 来訪時に一度帽子を脱ぐ。

「知りすぎていた男」(1956) 父親ジェームズ・スチュワート 教会に入るときに帽子を脱ぐ。

「間違えられた男」(1957) 法律事務所でヘンリー・フォンダが帽子を脱ぐ。

「ハリーの災難」(1956) 船長エドモンド・オブライエンが家へ入る時何度も帽子を脱ぐ。保安官ローヤル・ダーノも帽子を脱ぐ。

●「サイコ」(1960) 探偵マーチン・バルサムが屋敷に入った時既に帽子を脱いでいる。しかし脱ぐショットは存在しない。